3.晴れない四姑娘山と成都の街 思ったより臥龍の朝は冷え、思わずフリースベストを着込む。8時半より指定された「九妹酒家」の前でバスを待つ。今日の臥龍も曇りだ。とても静かな山間の街で、朝の空気もおいしい。意外に臥龍の朝は遅いようで、この時間でまだほとんど人は歩いていない。
中国人がたくさんバスから降りてくる。皆トイレに行ったり、カップラーメンを食べたり、菓子を食べたりしている。それにしても相変わらずのマナー。きれいだった駐車場が、あっという間にゴミや唾で溢れてしまった。本当に何とかならないのか。 ちなみに乗り込んだバスには席がなかった。そりゃ、成都を早朝に出てこんな辺鄙な場所で降りる人間などそうはいないだろう。と言う訳で「これに座れ」と通路に用意された「10cm程の小さな木の椅子」に腰掛けた。途中乗車だから仕方がないのだが、走り出してすぐに尻が痛くなった。道は相変わらずの悪路。右に左に上下にと容赦ない。目的地の「日隆鎮(四姑娘山)」まで100km。耐えられるか。 尻の痛みに耐える事2時間、周りの景色に変化が出始めた。白く眩しい雪山が姿を現すのだ。思わず嬉しくなる。しかし、逆に道は更に悪くなり、崖にへばりつくように狭い砂利道を走る。いつの間にかかなり標高も高くなっており、雪解け水か雨水か道路に流れ込んで道の状況は更に悪化している。普通、日本ならこんな道四駆じゃないと危なくて走れない。しかし乗っているのはごく普通の大型バス、しかも中国製。でも本当によく走っているものだ。 周りの雪山と同じぐらいの高さになって来たなと思っていると、ようやくバスは巴郎峠にさしかかった。標高が4487mもあるので、この辺りにはまだ雪が残っている。そして景色も雄大で、休憩してくれればいい写真も撮れたと残念に思う。 それにしても周りの中国人はみな車内で流されている三流中国時代劇に夢中になり、この雄大な景色を誰も見ようとしない。定期的に利用している人達なのだろうか。それともそんなにこの時代劇が面白いのだろうか。すごくいい景色なのに。。 しかし長かった。破壊しているとしか思えない工事や、曲がりくねった道、急な斜面、結局5時間も掛かって15時に日隆鎮に到着した。ああ尻が割れている。。
宿にチェックイン後、早速散策。幸いものすごく良い天気で、高地の為か肩に刺さる日差しが痛いほど。また標高が高いので空がものすごく青い。ああ、それにしても本当にいい所だ。すごく青い空が広がり、涼しく空気もおいしい。少し歩けば雄大な雪山の姿を見ることができ、目を下に向ければ草原で草を食べる馬がいて、耳からは雪山から流れて来る川の音が入ってくる。ある意味ひとつの桃源郷なのかもしれない。 四姑娘山の名前にもなっている景色も見ることができた。四つの雪山が連なって見えることからこの名前がついているのだが、残念ながら一番大きな四姑娘山が雲に隠れてしまっている。なかなか見ることのできない景色なので後日に期待したい。
それにしても寒い。天候が崩れると一気に気温が下がる。昨日は日中なら半袖で大丈夫だったのに、今日はウィンドブレーカーにスウェット。ベッドに電気敷きマットがなければ部屋にも居られない。外に出てみると昨日まで新緑だった山が一部白くなっている。雪だ。寒いはずだ。恐るべし高山。 ちなみに宿の小学生ぐらいの娘が非常に可愛いらしい。笑顔がすごくいい。飴をあげたらすごく喜んでいた。 翌日、天候は晴れなのか曇りなのかよく分からない状況。しかしここであまり長居もできないので今日は観光に出掛ける事にした。 7時に海子溝のチケット売り場にてチケット購入(60元)。そのまま後ろにあるかなり分かり辛い入口に向かう。ここに来た理由はひとつ、美しい四姑娘山を見る為だ。最初は結構な上り坂。が、峨眉山に比べれば大した事はない。それより天候。どうやら今日は曇りのようだ。周りの山も半分ぐらいしか見えない。でも進むしかない。
ひたすら歩く。峰の上を歩いているので、谷から上がってくる風をまともに受ける。はっきりってめちゃくちゃ寒い。 1時間ちょっとで目的の鍋荘坪(3600m)に到着。距離は大した事ないのだが、標高が高いのですぐに息が上がる。そして寒い。ここから四姑娘山が美しく見れるそうだが、、雲に隠れてほとんど見えない。しばらく待ってみることにした。 冷たい風と戦う事1時間、晴れない。。とうとうあまりの寒さに今日の撮影を諦める事にした。このまま帰ろうかと思ったが、せっかく60元も払ったので少し奥まで行ってみる事にした。 朝山坪までは比較的なだらかな道が続くのだが、それ以降は山の斜面になってしまい、景色も優れない。馬のフンもすごく多い。結局12時近くまで歩いて、引き返す事にした。宿に戻ると既に15時。疲れか高山病か、少し頭が痛い。早めに休む事にした。 翌日6時起床。正直今日雲一つない快晴だったらもう一泊する予定だったが、また晴れだか曇りだか分からない天候。周りの人に聞いて見ると「今日は快晴だ」との回答だったが、前日も同じことを皆言っていたのでどうも信用ができない。それほどここの天候は読めないのだろう。 結局、成都に戻る事にした。まだ先は長いし、これ以上晴れるかどうか分からない天候に時間を使ってはいられない。残念だが四姑娘山の雰囲気を味わうことができたので良しとしよう。 8時過ぎに、日隆鎮にてバスを予約しようとすると、すぐ成都行きのバスがやってきた。すぐさま乗車。後ろ髪引かれる思いでバスから四姑娘山を眺める。 しかしバスが走り出すと、晴れだした。。しかしどうにもならん。降りてやろうかと思ったが、既に結構な距離を走っている。ああ、無念。。 それでもバスから眺める景色も素晴らしく、幸運にも途中乗車にもかかわらず窓側に座る事ができたので、ここぞとばかりにシャッターを切りまくった。デジカメのいいところ。それ、乱れ撃ち。
思い切りシャッターを切りまくったので、これまでの鬱憤が少し晴れた気分だ。やはり一眼レフのシャッター音は心地よい。最後に晴れてくれたのでこれで満足しよう。
13時過ぎに臥龍に到着。皆バスから降りてカップラーメンを食べ始める。やはり昼前から臥龍は休憩場所として、成都から、小金からとたくさんのバスを受け入れているようだ。 バスの中で隣になった中国人青年に色々と世話になり、一緒にカップラーメンを食べたりした。とても気を遣ってくれて、お陰で移動も退屈しなかった。 結局、成都(茶店子バスセンター)についたのは17時、9時間もの長丁場だった。昼過ぎに着いたのならそのまま明日の九寨溝行きのチケットを買おうと思ったのだが、時間も遅いし、かなり疲れているので一日成都で休む事にした。ちなみに高山病かと思っていた頭痛は成都についても治まらない。軽い風邪のようだ。
時間があったので三国志ファンなら必ず訪れる「武候祠」へ行く。交通飯店の前から観光用市内バスが出ていてそれ一本で行ける。便利だ。60元というまたしても馬鹿高い入場料を払い入場。留学時代に一度訪れているのでそれほどの感動はないのだが、ここは結構覚えている場所だ。当時からずっと思っていた嘘っぽい関羽の青龍刀の写真もゲット。いくら関羽でも先だけで1mもあるこの重い武器を振り回していたとは思えない。はて、実際のところはどうなのだろうか。。
その後、イトーヨーカ堂に行く。すごい。さすが省都。何でも売っている。高級ブランド品から日本食材、電化製品にその他豊富な日用品。歩いている中国人もお洒落だし、建物の周りも歩行者天国であまり中国を感じさせない雰囲気である。 また、食料品売り場ではレジで最初と終わりにお辞儀をされた。中国では見たことのない接客。思わずお辞儀を返してしまったのはやはり日本人だからだろう。 その後宿に戻り、部屋で一緒になった日本人と食事へ。体がまだ疲れていたので、帰りに一人で交通飯店の裏にあるマッサージ店へ行ってみた。45分で10元、割と明るい店内なので安心していたのだが、なんだかんだ言われて1時間15元のコースを選ばされ、しかも男のマッサージ師に当たってしまった。しかも途中で気が付いたのだが、こいつどうもオカマのようだ。何度も股間付近を揉み、下着の中まで手を入れようとする。最初は耐えていたが、いい加減腹が立ってきたので怒鳴ると、その後5分程度で終わってしまった。時間を見ていなかったのがミスだったのだが、恐らく1時間経っていないはず。やられた。。 まさか中国にまで来てオカマに当たるとは。余計疲れてしまった。 明日は九寨溝行きのバス。長丁場なので早めに休む事にした。
4.美しき九寨溝と水なき黄龍 Homeにもどる |
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