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2005年11月29日作成



エア・アジアから見たこれからの企業像


エア・アジアの機体

トニー・フェルナンデ氏−

エア・アジアを調べて行くと必ず出てくる名前である。そう、この人こそがエア・アジアを作った人なのである。

子供の頃から飛行機好きだった彼は、当時からよく空港に行って飛行機を眺めていたと言う。
ロンドンの大学を卒業後、音楽関係の会社ワーナー・ミュージックに入社。しかし会社の低迷と経営方針に嫌気がさした彼は独立を考える。
当時(と言っても2000年頃だけど)、マレーシアは飛行機など庶民の手には手の届かない乗り物だった。そんな中彼は当時の首相に航空会社設立のプレゼンを行う。首相は何も言わなかったが許可を出した。後になって「彼の行おうとしている事は国民にとって良い事だったから」と話したと言う。
そして営業開始と共にエア・アジア評判となり、設立3年で上場を果たす事となる。


彼の経営哲学は主に2つ。(と思った)

・徹底的な効率化(コスト削減)
・社員を大切にする


コスト削減については、実際に乗ってみてそれはとても実感する。
航空券、ボーディングパスはレシート1枚きり。飲み物等の機内サービスは必要な人のみ有料で受ける。機材は中古等など。人によってはそれを不快感に感じる人もいるかもしれないが、航空会社の仕事は飛行機で人や物をを運ぶ事。それを考えればエア・アジアの行っている事はとてもシンプルな事だ。それ以上の付加的サービスを求める人はそれだけお金を払えばいい。サービスを自分で選択ができるのは却って顧客にとって良いサービスではないかと思う。

そして次がすごい。読んでいて嬉しくなった。

「社員を大切にする」と言う事だ。

彼の言葉に、
「僕の使命は、顧客よりも、まず社員を幸福にすること。自分たちが大切にされていると思えばこそ、社員は顧客に良いサービスを提供できる」

素晴らしい言葉だ。世の中には一体どれだけの血迷った経営者がいるのか分からない。この言葉を毎日のように唱えて欲しいものだ。
また彼は社員とのコミュニケーションをとても大切にしており、自ら時々スチュワートや荷物の積み込み作業をしている。社員と同じ目線に立ち、そこからの物事も考えると言う事だろう。
さらに、社員全員に自分の携帯番号を渡し、意見があれば直接社長に提言できるシステムも構築していると言う。
そして3ヶ月に一度、会社の財務状況をすべての社員に公表する。「何が良くて、何が悪いのかをみんなで考えて欲しい」との事だ。

こんな話がある。
SARSが流行した時、一部の路線で運行ができなくなった事があった。そんな時エア・アジアのパイロットは自分の給料を削減してでも会社存続を提案したと言う。


エア・アジアの機内
エア・アジアで働いた事はないが、きっと多くの社員がやる気と幸福感を持って仕事ができているのではないかと思う。会社が大筋の矢印を示し、社員の皆がモチベーションを高く仕事ができていれば自然と会社の利益は上がって行く。ある意味放って置いても良い方向に転がって行くのではないかと思うぐらいだ。社員の一人一人が「雇われている」と言った感覚ではなく、「自分がこの会社を引っ張って行く」ぐらいの気持ちを持てれば、きっととても良い会社になるだろう。

最近日本でも多くの会社ができ、大きく成長している。
いわゆるベンチャー企業と言われるものだ。
新しく起業するのは夢やロマンがあり、経済自体にとっても良い事だ。
しかし、ある程度大きくなって人が集まって来るようになると、そこには多くの人間が取り残され、或いは雑に扱われる事が多々ある。
今のエア・アジアを見ていると、これからどんどん大きくなって行く感じがするが、この「社員を大切にする」というとても大切な柱を決して見失わないように願いたい。
エア・アジアの社員の幸せの為、そしてエア・アジアを利用する自分を始めとした多くのお金のない顧客の幸せの為に。。
【参考資料】
・メルマガ「知識をチカラに!」
・「日経ビジネス」2005.8.8-15




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