TOP世界遺産世界の紙幣世界のゲストハウス旅の持ち物食べ物いろいろ旅の場所ベスト10へなちょこコラム国紹介リンク

2015年9月10日〜12日
From Nagoya
長崎旅行記3

1.長崎へ出発
2.軍艦島
3.平和を祈る
4.長崎カステラ



3.平和を祈る


大浦天主堂からグラバー園は歩いて行ける。と言うよりも隣だ。入場料(600円)を払い園内に入る。
すぐにエスカレーターが現れ、愚息が走る。途中で降りて見学をしたかったのだが、愚息がエスカレーターを気に入り結局最後(一番上)まで行くことになった。
グラバー園はその名の通りトーマス・B・グラバーというスコットランド人の邸宅である。当時は幕末で倒幕と異国の文化を学ぶ人たちで長崎は賑わっていた。グラバーも貿易商人として来日し、西洋の進んだ文化や知識を日本に伝え近代化を大きく前進させた。そんなグラバーが住んでいたのが1863年に建てられたこの邸宅。当時の西洋建築や生活文化を知る上で貴重な財産として、世界遺産にも登録された。





エスカレーターの上から順番に見学するように降りてくる。
ウォーカー商会を設立した旧ウォーカー宅を見て、途中疲れたのでガーデンカフェなる場所でカステラアイス(300円)を食べる。中のアイスがちょっと硬くて食べにくかった。こんなもんかな。でもここのガーデンカフェ、長崎港の景色がいい。木陰にもなっているので、ちょっとした休憩にはとてもいい場所だ。


動く歩道(エスカレーター) 上からの景色は良い カステラアイス


ガーデンカフェからさらに下ると、グラバー邸が現れる。
グラバー商会を設立したグラバーが住んでいたもので、日本最古の木造西洋建築。国の重要文化財にも指定されている。いやいや長崎には文化財や国宝がわんさかあるもんだ。



旧グラバー邸宅


当時としては珍しい建物だったのだろう。中にはその頃の生活の様子も一部再現されている。伊藤博文を海外留学させる等多くの近代化に貢献した場所がここだったのだそう思うとすごい場所である。
このグラバー邸の近くには景色が綺麗な見晴らし台や、グラバーの像などもある。見晴らし台にはハートストーンもあるので興味があれば探してみるものいい。


室内には当時の様子も再現 見晴らし台 グラバー像


グラバー園を見学した後は、これまた午前中に行って撤退して来た長崎孔子廟に向かった。
この辺りは観光地が密集していて歩いて行けるので便利だ。ずっと抱っこされていて歩こうとしない愚息がちょっと重いが、まあ仕方がない。
孔子廟に到着すると、読み通りきれいな順光であった。入場料600円(これが何気に痛い)を払い、入場。
青い空に中国っぽい黄色の瓦が映える。


長崎孔子廟


午後に来て良かった。逆光ではこうはいかない。そして快晴に感謝である。
孔子廟とはもともと孔子の遺品を祀ったのが始まりで、ここ長崎に外国で初めての中国清政府による孔子廟が建てられた。瓦や像などは中国から持ってくるというこだわりようで、今もたくさんの人が訪れている。

面白いと思ったのが、欹器・宥座の器(きき・ゆうざのき)と呼ばれる水を入れる器。何も入れないと傾いており、少し水を入れると真っすぐになるが、入れ過ぎると再び傾きやがて倒れてすべてがこぼれてしまう。「満ちて覆らない者はいない」と諭した孔子の教えが学べる。
ちょっと焦ったのが、愚息がこの水入れを気に入り回す回す。そして回しまくって外してしまった。壊れたのかと思ってかなりビビったたのだが、フックが外れただけですぐに直せた。ああ、冷や汗かいた。。


すい星門 72賢人の石像 孔子の教えを説いた欹器・宥座の器(きき・ゆうざのき)



孔子廟の見学後はそのまま電車に乗り北上。向かったのは原爆公園だ。
日中の観光場所として一番最後に行っておきたかった場所。日本人である以上、広島と長崎は一度は訪れておきたい。


原爆公園までは結構距離がある。これまでの長崎市内でうろちょろしていたのとは少し違う。とは言え電車で簡単に行けてしまうのはやはり便利だ。
浜口駅で降り、歩く。最初に訪れたのは原爆公園。その名の通りこの公園の上空で原爆が爆発した場所だ。現在はその中心から円を描くように模様がデザインされている。
少しずつ歩いて近づくと鳥肌がが立った。広島でも感じなかったこの感覚。すぐに鳥肌は収まったが、こんなことは初めてだ。ここを中心にもの凄い悲劇が起きたのかと思うと胸に色々な思いが浮かぶ。もう時刻は夕方近くになっていたが、たくさんの外国人もやって来ていた。それでもやはりまずは日本人皆にここに来てほしいと思う。

そのまま先に進むと平和公園が現れる。毎年8月9日に平和式典が行われる場所だ。
丘の上にあるのかエスカレーターに乗って進むと、噴水が現れる。きれいな噴水だ。熱くて熱くて喉が渇いて死にそうだった人達への噴水だと言う。少し時代が違うだけで酷い苦しみを受けなければならなかった人々。運という言葉だけではとても済まされないと思った。


原爆公園 エスカレーターで上がる 噴水前に刻まれた少年の言葉


噴水を過ぎるととても大きな広場に出る。
その先には長崎の平和の象徴とも言える平和記念像が見えてきた。



平和記念像


思っていたよりもずっと大きかった。大きいものはいい。人は大きなものを見ると優しくなれる(と思っている)。差し上げた右手は原爆の脅威を、水平に伸ばした左手は平けく安らかにと平和を現しているそうだが、この像の大きさが人を優しくさせると思う。自然と像の前で手を合わせ、平和を祈った。静かな静かな長崎の平和公園。この静かさがずっと続くといい。


帰りには原爆資料館へ。
17時半閉館で飛び込んだのが17時。時間など調べていなかったがぎりぎりであった。入場料200円を払い入場。
1945年8月9日に落とされた原爆がメインの資料館だが、正直期待していたほどではなかったのが感想だ。古すぎて資料が少ないのかもしれないが、もっと人間が受けた原爆被害を展示して欲しかった。

ベトナムのホーチミンにある戦争記念館では、とにかく人間についての資料が多く展示されていた。それは決して興味本位ではなく、ここでは戦争という人間犯す愚かな行為を本当に身をもって感じることができる。戦争の酷さ、愚かさを本当に実感できる衝撃を受けた場所であった。
それに比べるとここはきれいに纏めすぎている感がある。原爆という人類でも稀の経験をもっと直に伝えるべきと感じだ。


原爆資料館 壊れた時計 原爆の模型



いやいや疲れた。。今日も朝からたくさん歩いた。時刻も良い時間だし、一度ホテルに戻ることにした。
電車に揺られていると、長崎は本当に風情のある街だと感じる。このクラッシクな路面電車もとてもいい。それでいて西洋の香りも至る所で感じる。もっともっと観光客が訪れてもいい場所に思う。


ホテルで休憩をした後、長崎での最後の訪問地「稲佐山」へ向かう。
実は長崎は世界三大夜景のひとつに選ばれている。函館から長崎へと変わったそうだ。長崎の歴史ある街や、長崎港を中心としたすり鉢状の立体的な夜景が評価されたそうだ。世界にはもっとすごい夜景がたくさんありそうな気もするが、まあいいや。ちなみに残り二つは香港とモナコ。





稲佐山へは車で向かう。ロープ―ウェイもあるそうだが、現在工事中らしい。まあどのみち車で行くつもりだったが。
これは後で知ったのだが、稲佐山の上には展望台のような大きな建物がある。このすぐそばに駐車場があるのだが、ここが狭い!数台しか止められない上に有料。訪れた時には入るために列ができていた。
と言う訳で普通の人は、山頂の下にある無料の大駐車場に車を止める。そして数十分間隔で運行されている無料シャトルに乗って行く。歩いてでも行けるが、初めてだと道が分かり辛い。

そしてシャトルバスに乗り、展望台から景色を眺める。



稲佐山から1000万ドルの夜景を眺める


普通に夜景を撮ってもいいのだが、ここの夜景は人を入れた方が臨場感が出る。とっかえひっかえ人がやって来ていた。相当な観光名所のようだ。冬場は結構寒いと思うので防寒対策はした方がいいと思う。夏は涼しくていいかな。展望台は無料なのもいい。
夕食をまだとっていなかったので早々に切り上げてホテルに戻る。

今日も充実した一日であった。風呂に入るとすぐに眠ってしまった。



Day3

もう帰りの日になってしまった。旅行は早いもんだ。
朝ホテルをチェックアウトする。土曜日の朝なので車はまばらだ。今日はちょっと曇りがち。初めて曇った。すぐに高速道路に乗って福岡に向かう。長崎ともお別れだ。
途中休み休みながら福岡に到着。でも今日の目的地は宗像。福岡を飛ばして進む。

午前10時、宗像大社に到着。実はここ、「宗像・沖ノ島と関連遺産群」として世界遺産の暫定リストに入っている物件である。折角福岡まで来たのだから、訪れておきたかったのだ。
沖ノ島は4世紀から9世紀にかけて朝鮮と日本を結ぶ航海上にあるとして、その安全などを祈る祭祀が行われてきた場所とのこと。7世紀末になるとその祭祀が九州本土にも広がり、宗像大社が生まれる。沖ノ島は入島を禁じる禁忌があったため、古代の祭祀を知ることのできる貴重な遺産として現在に至っている。
後で訪れる「新原・奴山古墳群」はその宗像の祭祀を行った宗像氏のものである。

大駐車場に車を止め、境内へ向かう。
静かな雰囲気の中、砂利を踏む音が響く。人もまずまずいるが、厳正な雰囲気はさすが歴史ある神社だ。


鳥居 本殿に向かう橋が見える 神問


手水舎で手を洗い、神門をくぐると本殿(拝殿)が見えてきた。



宗像大社本殿(拝殿)


天照大神とスサノオノミコトとの誓約(うけい)の下誕生した宗像大神は、「海北道中(宗像より朝鮮半島に通ずる海の道)」に降臨された。以後、宗像大社(沖津宮、中津宮、辺津宮)に国家の守護神としてご鎮座されているそうだ。
何だか難しいが、要するに大昔に偉い神様が朝鮮との海の道に降臨されて、それがずっと国を守ってくれていると言う訳だ。

正直ここに来るまでは、宗像大社とは聞いたことがある程度だったが、やって来た驚いた。とても由緒ある神社である。それこそ分かりやすく言えば、出雲大社や伊勢神宮と並ぶほどの格式を持っている。もっと知名度が上がってもいいと思う。





さて、宗像大社を参拝した後は、もうひとつこの近くで「宗像・沖ノ島と関連遺産群」として構成資産になっているものがある。
宗像氏のお墓、「新原・奴山古墳群」だ。宗像大社から車で15分ほど走った田んぼの中にそれはあった。
最初の印象は、「ただの土を盛った場所」である。

近づくと少しだが標識らしきものがあり、それが古墳だと分かる。きれいに確認できるのは30号や25号あたり。有名な22号はちょっと大きくてよく分からない。草木が生え放題の荒れ放題。ちょっとびっくりした。


30号 25号 22号


そんな中、業者だろうかボランティアなのか分からないが、古墳の草を刈る人達がいた。
世界遺産の暫定リストに入ったことで将来を見据えて、ここの古墳もきちんと整備するのだろうか。柵で敷地を覆い、簡素でいいので資料館など建てれば十分入場料を取れる。世界遺産の価値は絶大だな。


時刻は11時前。これから福岡に戻っても昼過ぎだろう。レンタカーを返すのが14時なのでまだ少しだけ時間がある。
行先はすぐに決まった。太宰府天満宮。福岡一の観光地だ。
太宰府天満宮は天神さま(藤原道真)を祭る総本宮で、学問の神として称えられたくさんの人が参拝する。空港からもそれほど離れていないので、ちょっと寄ってみることにした。

が、到着して驚いた。
近くのパーキング駐車して歩きだしたのだが、とにかく凄い人。人の波ができるほどだ。特に多いのが中国人。ツアーだろうか、群れを成して歩いている。大声でしゃべるのですぐに分かる。中国でやられても気にならないが、日本でやられるととても気になる。とにかくまっすぐ歩けない程人が多い。驚いたことに路上で中国語の新聞まで売っている。ここはどこだ?


太宰府天満宮鳥居 橋が見えない位混雑 中国の新聞を売る人


本殿も凄い人。というより本殿に辿り着くだけで疲れてしまった。先に訪れた宗像大社の静寂が何とも恋しい。
簡単に参拝を済ませ、愚息の為にお守りを買い、逃げるように退散。決して悪い場所ではないのだが、この人の多さに参ってしまった。もう来ないだろう。

予定より少し早目にレンタカーを返し、遅めの昼食を福岡空港でとる。食べたのはもちろん福岡名物の博多ラーメン。めんたいこに餃子付と福岡の名物てんこ盛りだ。美味しく頂く。


御本殿 楼門 とんこつラーメン



正直、一番最初長崎のガイドブックを見た時には、まったく旅をしたいと思えなかった。あまり魅力がないと感じてしまった。
だけど調べていくうちにだんだん興味がわいてきて、実際に訪れた後にはとても楽しい旅であった。

近代化を支えた長崎、多くの偉人が育った長崎、西洋などの外国文化が混じった長崎、世界遺産にあふれる長崎、そして原爆を受けた長崎と美しい夜景の長崎。この歴史と特異性は日本の中でも稀な場所である。
駆け足で観光をしたがまだまだ行きたかった場所はたくさんある。日本で初めての株式会社を作った坂本竜馬の功績をたどる場所や長崎の島々、佐世保に平戸にまだ行っていない教会群。長崎ってもっと観光をアピールしてもいいじゃないかと思うほどの充実ぶりだ。

ともあれ台風を心配したがよく晴れてくれてとても良い旅となった。
さて最後におまけとして、長崎でたくさん買ったカステラの食べ比べを紹介したいと思う。




データ:
グラバー園 ・・・ 入場料600円/人
長崎孔子廟 ・・・ 入場料600円/人
原爆資料館 ・・・ 入場料200円/人





4.長崎カステラ

Homeにもどる